Hasselblad X1D II 50Cを2023年に中古で買う作例付きレビュー
2023年12月 5日
コニチワ、ななしきです。
Twitterでは前にお話ししましたが、なんと、
ハッセルブラッド X1Dii 50Cを買いました。
ついにとんでもないところまで行ってしまいました。
今回はこのX1Diiを買って一ヶ月ほど経過したので、
使用感や作例、使う際に知っておくと便利なことなどを紹介していきます。
まずは作例からどうぞ
「うっわーーーーーーーーーーー凄く良い」
すみません、多分ハッセルを使ったというバイアスがまだ抜けきってないです。
前に何度か元Bird and insectの林さんの使っているX2Dを触らせていただいたことがあるのですが、
その時の感動はX1Diiでも健在でした。
まず、背面液晶に表示される写真が本当に美しい、こんなレビュー記事を見ている方なら
きっとわかっていただけると思うのですが、"ハッセルっぽさ"が背面液晶の時点で醸し出されています。
逆に、PCに取り込んで画像を見ると背面液晶ほど綺麗じゃないときもあります。
これは多分ななしきのモニター・プレビューソフトがハッセルの液晶と違って、
高光沢な上に厳密なキャリブレーションを行なっていないからだと思います。
ですが、ハッセルブラッド純正ソフト"Phocus"を使って現像しているときは、
かなり"ハッセルっぽさ"を残した状態で出てきます。
特に、画像の明度が低い部分が、"黒く"処理されてるのではなく、
ちゃんと"暗く"見えるのが、個人的に一番好きな描写のポイントです。
(この認識が合ってるのかわかりませんが僕にはそう見えます)
あとは、Phocusに搭載されてるハッセルブラッド ナチュラルカラーソリューションが、
どの被写体・環境光でも破綻しないようにできてて、最初から写真が完成してます。
本当に少しホワイトバランスと露出を調整して、少し色をいじったらおしまいです。
今まで作った色味の全てを捨てて、この撮って出しだけ使おうかな。
X1DiiのJpeg撮って出し、レンズはPentax67の105mmです。
色味について詳しく話そうとすると、おそらく僕はもっと勉強と時間が必要になるので、
今回のレビューではこれくらいにしておきます。
それでも、所謂 "ハッセルっぽさ" や "STILLという言葉が似合う上品さ"が手に入るのは確かだと感じました。
逆に、動的な写真や曖昧な記憶フォトグラフみたいなものとは相性が悪いと思いました。
どうしても特有の上品さ みたいなものが、曖昧さや大きな振動(動き)の訴求力を阻害してます。
これはその二つを共存させることができなかった、僕の技術力や感性の程度に問題があるかもしれません。
次に、
Hasselblad XCDレンズについてです。
最初、X1Diiを買って二週間くらいは3万円もするただの筒を使い、ペンタックス67の105mm f2.4や90mm f2.8を使っていました。
(てか最近この2本大ブーム中ですよね、去年の今頃僕2万円で買ったんですけど今15万円くらいになっててウハウハです)
しかしここで問題が一つ、ハッセルのカメラはレンズシャッター(純正レンズじゃないとメカシャッターが切れない)
おまけにボディの電子シャッターは最悪。
もちろん買う前からそんなこと知ってはいたのですが、X2Dがrawの記録を16bitから14bitに落とすことで
そのローリングシャッターがマシになると聞いて購入。
結果、X1Diiにはそんな便利機能は無く、1秒かかる読み込みを手ぶれ補正なしで完全に耐え切るという
ハードモード撮影が確定してしまいました。絶望です。
かれこれしばらくはそれに耐え、できるだけ歪みがわかりにくくなるように撮影をしていたのですが、
結局諦め、市場に全く出ていないXCDレンズを探して購入しました。23万円。
高い?今日本の市場に出ている同じレンズはこれしかないのですが、
それの値段を見てから言ってください。そして購入したレンズは、
Hasselblad XCD 90mm F3.2
です。高かった...そもそも新品も中古も全く売ってない中、たまたまメルカリで見つけた破格品を即ポチしました。
さらば、全ての車購入資金。
これによってAFと歪まないシャッターを手に入れることができたので、これでハッセルのレンズ沼はおしまいです。
これ以上買いません、本当に。
そんな決意を胸に秘め、XCD90mm F3.2で撮影した写真はこちらです。
Q.ご自身は?
A,バキバキ解像です。
普段オールドレンズばかり使っているので、久々の現代レンズにビビり散らかしてました。正直は写りだけで言えば105mmの方が...XCD90mm、最高の描写です。欲を言えばもう少し柔らかで滲んでいると嬉しいのですが、
純正レンズはキレッキレで当たり前、僕がこれからフィルター探しの旅に出ればいいだけの話です。
何よりPhocusで色を調整した時の素直さがずば抜けています。67の105mmを使っていた時には
出せなかった透明感や、ひんやりとした落ち着きのある印象を感じるようになりました。
結局普段通りの現像になってしまうのですが、微々たる違いはあると思います、良い意味でも悪い意味でも。
たとえ出てくる写真に大差がなくても、このレンズを頑張って買った甲斐があります。
もう、そう思わないと正気を保てないので。
見ればわかると思いますが、本当に見た目が良いです。あと手に持った時の質感は史上最高でした。
XCD90mm f3.2を買った次の日に、友達と日帰りキャンプに行きました。
日が落ちると周囲が冷え込んできて、その中で焚き火で暖まる友達を撮ろうとした時、
天面部を触って、ひんやりしてた時の感覚が忘れられないです。
普段外に出ないから些細なことで感動できます。
今回はHasselblad X1DiiとXCD90mm F3.2を買ったよ!という記事でした。
18歳のガキが何買ってんだ と思いますよね。僕もそう思います。
これから頑張るので許してください。
次回は
Hasselbladのカメラで撮った写真を、Capture Oneで編集する方法と注意点
について書きます。僕が三ヶ国語を使って調べるほど苦戦したので、
そのワークフローをまとめようと思います。乞うご期待。以上です。